のおがた・飯塚・田川支部 9月合同例会

<概要>

日時:9月16日(木) 18時30分~21時

会場:オンライン(Zoom)

参加人数:56人(のおがた支部14人、飯塚支部22人、田川支部10人、他支部7人、ゲスト2人、事務局1人) 

テーマ:経営者の責任と覚悟

タイトル:新しい時代を切り開くために、経営者が最も重視すべき事とは~変化に対応する組織づくり~

報告者:和新工業株式会社 会長 森茂博(筑紫支部/副代表理事、人を生かす経営推進本部長)

座長:上原晃一(田川支部)

2021年2月に開催された2020年度筑豊地区組織・行事検討会にて「地区内の会員交流が少なくなっていたことから支部を超えたの交流を行おう」という趣旨により、今年度は筑豊3支部の合同例会を行うことと決定。2019年2月に開催して以来、2年ぶりの開催となる。その後、各支部で担当するブロックが割り当てられ、数か月にわたり各支部の担当ブロックが中心となって打ち合わせを重ね、開催に至った。

なお、当初は現地開催・懇親会開催で各支部同士の交流を深める予定だったが、新型コロナウイルス緊急事態宣言に伴う同友会の運営方針により、Zoomでの開催・懇親会は中止となった。

▲参加者の方々。各支部はもちろん他支部からも多くの方にご参加いただいた。

<報告>

 報告者:和新工業株式会社 会長 森茂博

 報告者の森さんは、1976年に同社に入社。2003年、専務取締役時代に同友会に入会し、2004年に3代目社長に就任。就任後、中核社員の退社、自社株の譲渡、取締役解任などの苦難な経営がスタート。苦しさの中でうまくいかないことを社員や周りのせいにしていた時期もあったが、「目の前の人はあなたを映した鏡。社長をしていたが経営者ではなかった」と気づく。

 「会社と社員を守る」という自分の責任に立ち帰り、「まず自分が変わろう。考え方を変えよう」と決意。同友会の教えである労使見解を学び直した一方で、リーマンショックによる2期連続の赤字という業績面での危機にも直面する。

 経営者の責任を果たすことの決意と覚悟を示すため、社長の決意と社員へのメッセージを作成。涙ながらに社員への協力を訴える。

その後、全社一丸となった組織づくりを実践。経営指針書成文化への再挑戦、月次PDCAの導入、企業変革支援プログラムの取り組みなど、「組織づくりは仕組みづくり」を合言葉に、社員の自主的な委員会活動や職場環境の改善などの組織づくりを、社員と共に積極的に取り組み、業績も順調に回復した。

 今後は、「本業に拘らず、しかし、本業を捨てず」をモットーにこれまでの考え方を活かしながら、環境変化に柔軟に対応、変化し続けていくことを目指す。

その中で、激変の時代の今こそ経営者に求められるものとして「経営理念の実現追及」と「企業風土づくり」を挙げ、特に「経営理念の社員への共感と共有」を強調。

 社員の幸せづくりは経営者の使命と責任であり、そのために経営を維持発展させる。それを学ぶに同友会は最高の場であり、その学びを活かすに経営指針書は最高のツールである。「情報・知識を見識に高め、さらに胆識に高める」という言葉で報告は締めくくられた。

<グループ討論>

討論テーマ:新しい時代を切り開くために、経営者が最も重視すべき事はなんだと思いますか

 全10グループに分かれて討論を行う。各グループ長の進行のもと、メンバーそれぞれが考える「新しい時代」の解釈から始まり、その新しい時代に対応するために経営者としてやるべきこと、やっていること、やろうとしてることなどで議論を深め、それらを実践するために必要な経営者として責任と覚悟に気づき、または改めて自覚する討論が各グループで行われた。

 特に「新しい時代」については、やはり現在のコロナ禍とアフターコロナが中心に上げられることが多く、コロナによる時代の変化に対応するための事業転換や新事業の開始、経費削減などの話題が挙げられた。

 直近のコロナ禍の経験・体験からすでに時代の変化への対応策を考え、または実行している経営者も多く、活発な議論が行われていた一方で、テーマが広すぎることから具体的にどのような話をすればいいかわからないメンバーをいたようだ。

 いずれにしても、森さんのすばらしい報告があったことで、どのグループからも「やらんといかん」という声が聞こえてきたのは、今回の趣旨目的がある程度達成できたのではないかと感じた。

<まとめ>

 森さんの報告とグループ討論を通して、「今、経営者としてやらなければならないこと」を各参加者が実感し、明日から実践していく決意を持つ例会となったという座長のまとめを持って、例会は無事閉会した。

記事作成者 吉田翔平 合資会社ふれあい

2021年10月8日

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