【うきは市 経営 学習会レポ】🍻飲み会を❌やめたら組織が強くなった📈 地方経営者が語る、成長を阻む「鎧」の外し方

先日、大分県日田支部支部長である宮野氏の活動報告を拝聴しました。13年間の放射線技師としての安定した職を辞し、起業、そして同友会活動を通じて経営者として成長されてきた彼の言葉は、厳しいがらも深く心に響くものでした。 報告の特に後半部分では、日田支部がどのように組織を変革し、地域社会と連携し、そして現在どのような課題に立ち向かっているのか、詳細かつ率直に語られました。

「鎧を脱いで本音で語る」ことの重要性

宮野氏は、全国大会への参加を通じて、「同友会で鎧を着ていては成長しない」という強い言葉に出会い、これが自身の心に残った唯一の言葉だったと述べました。また、愛知同友会の中道氏の「同友会に入って会社が良くならないと意味がない」という言葉や、「月一回の例会に出ているだけで会社が良くなるわけがない」という厳しい指摘から、自ら情報を取りに行く行動に移すことの重要性を痛感したそうです。 この学びを経て、同友会は自身にとって「最短で成長できる場所」であると同時に、受け身の「コース料理」ではなく、自ら情報を取りに行く「ビュッフェスタイル」でなければ会員個人の成長はない、と強調されました。

日田支部の構造改革、懇親会なき学びの場

日田支部は2015年頃を境に大きな変革を遂げました。それ以前は、例会後に酒を酌み交わし「本音を語る」ことがコミュニケーションの場とされていました。しかし、学びのない懇親会のみの時期があったことなどから、「飲み会でしか本音を語れないのはおかしい」と、懇親会を設けていません。

これは単に飲酒の是非ではなく、「飲み会での約束や決意は不履行になりがち、忘れがち」であるという理由からです。日田支部が大切にするのは、「最大のコミュニケーションは「約束を守ること」であり、信頼に基づく対話です。」この変化には反発もありましたが、結果的に2016年以降、日田支部は新しい組織として生まれ変わったと言えます。 また、この組織変革の背景には、2015年の支部長が「中期ビジョン」を明確に作成し、地域に必要とされる組織としての役割を定めたことが大きく影響しています。

地域貢献と行政連携、条例推進とコロナ禍での活動

日田支部は、中小企業振興条例の制定・推進運動を通じて、地域社会への貢献と組織の社会的地位の向上に積極的に取り組んでいます。条例が単に制定されるだけでなく、実効性を持たせるため、会員が増えることによって「社会的発言力が増し、行政機関との距離が近づいた」と語られました。 特に記憶に新しいのが、2020年からのコロナ禍における活動です。日田支部は、中央同友会からのメッセージである「一社も潰さない」を掲げ、会員企業を一社一社訪問し、現状の聞き取りや資金繰りの相談に乗りました。 さらに、飲食店の外食需要が減少する中で、「日田弁(ひたべん)」という応援事業を立ち上げました。この取り組みは、市役所や県からの予算や配達員給与の補助を得るなど、行政との強力な連携があったからこそ成功した事例です。これにより、行政に対して「求められて動く」存在となり、市の経済調査への協力や支援策の策定にも貢献しました。

組織運営と経営の苦悩、現在地と未来への布石

順調に会員数が増加し(現在75名、7期連続プラス成長中)、組織率も向上し、平均年齢が若返るなど、成功を収めている日田支部ですが、現支部長である宮野氏は、現在も苦悩を抱えていることを率直に語りました。 支部長就任後、支部が盛り上がらない状況に悩み、九州沖縄での研修報告時に日田支部からの参加がゼロだった経験を通じて、自身が「役をこなすことばかり考えて、日田支部のことや会員さんのことを本気で考えていなかった」と気づいたそうです。

この気づきから、「人たらしとして自分らしく大切に」をモットーに活動を改めており、次世代の育成(全国や九州の行事に参加してもらう) や、例会後に食事会(懇親会ではない)を行うなど、会員間のコミュニケーションを深める取り組みを進めています。

また、宮野氏自身の会社経営における課題として、最近の若手社員の離職相談の例を挙げました。最終的な原因は職員間の信頼関係の不足でしたが、これを受け、就業規則の見直しや「営業利益までの数値を社員と共有する」など、社内環境の透明化と改善を急いでいます。この変革は、「企業変革支援プログラム」などを活用し、自身の会社の課題(顧客満足度の把握不足、安定収入の確保、付加価値の向上)を明確化した結果です。 

結び、本質を忘れずに

宮野氏は最後に、日田支部がやってきたことは、「中小企業同友会として当たり前のこと、特別なことはしていない」という点に集約されると締めくくりました。 重要なのは、学んだことを企業経営に活かすこと、そして地域活性化のための活動を推進すること、そして未来のための仲間づくり、つまり次世代の育成であると述べました。 同友会活動は、会社経営と一体であり、ただ参加するだけではもったいない。社内でも本音で語り合える環境作りこそが、同友会活動から得た成長を会社に還元するサービスである、という示唆は、参加者全員にとって重い宿題となったことでしょう。

最後に、りょうちく支部からあなた自身へ質問です。

「あなたの組織やあなた自身の成長を妨げている『鎧』や『建前』は何ですか?」

2025年12月12日
カテゴリー: 例会開催報告 活動報告 タグ: , , ,

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福岡県の南部、筑後地方(久留米市東部、うきは市、朝倉市、朝倉郡、大刀洗町)を基盤とする中小零細企業経営者の自主的な集まり、福岡県中小企業家同友会りょうちく支部です。経営改善や事業承継、支部内経営勉強会など中小企業経営者の悩み解決活動の記録を支部役員としてレポートしています。