売上7割喪失のどん底から掴んだ「不屈の経営精神」と「経営者の覚悟」
2026年9月17日(木)、天神チクモクビルにて福岡県中小企業家同友会 中央支部の9月例会が開催されました。
今回のテーマは、『ピンチをチャンスに変える「不屈の情熱」〜失敗のリアルな教訓から学ぶ、次の一歩を踏み出すためには〜』。
報告者として、和やか株式会社 代表取締役の髙城 和幸 氏をお迎えし、綺麗な成功談ではなく、経営者が直面する「どん底のリアル」とそこからの再起のドラマについて熱く語っていただきました。
ご参加いただいた皆様、そして熱いグループ討論を行っていただいた皆様、誠にありがとうございました。座長を務めさせていただいた私より、本例会の学びとまとめをお届けします。
1. どん底で流した涙と、不屈の再起劇
髙城氏の報告で特に参加者の胸を打ったのは、2011年3月11日の東日本大震災による壮絶な体験でした。
当時、主力だったコールセンター事業が震災直後に営業停止となり、売上の7割が一瞬にして吹き飛ぶという絶望的な事態に見舞われました。会社を守るため、夜間アルバイトを重ね、事務所でわずかな仮眠を取っては朝7時にシャッターを開け続ける日々。
そんな極限状態の中、「自分は経営判断と言いながら、実は苦しい道から逃げて楽な方を選んでいたのではないか」と気づき、事務所で四つん這いになって一人涙を流した夜があったといいます。
しかし髙城氏は、自らの失敗や弱さと正面から向き合い、過去のすべてを受け入れて再び立ち上がりました。現在は家族や社員とともに「和やか株式会社」としてリフォーム事業を展開し、明確なビジョンのもとで力強い挑戦を続けておられます。
2. 座長まとめ:これからの激変期を生き抜く「3つの覚悟」
本例会の締めくくりとして、座長より参加者の皆様へお伝えした「3つのポイント」です。
① 外部環境も含めて、すべてが「経営者の責任」である
震災やコロナ禍だけでなく、これからの時代はAIやロボットが加速度的に進化し、ビジネスの前提が覆る未曾有の大変革期に入ります。 予期せぬ外部環境の激変に直面したとき、時代や他人のせいにすることは簡単です。しかし、それでは会社を守ることも、社員を路頭に迷わせないこともできません。どれほど激しい波が押し寄せようとも、逃げずに自らの言葉でビジョンを語り、すべての結果を引き受ける覚悟を持つことこそが、これからの経営者に求められる姿勢です。
② 「頑張りすぎないで!」の真意〜一人で抱え込まず『心の余白』を持つ〜
髙城氏が何度も口にされた「頑張りすぎないで!」という言葉。これは「仕事をサボれ」ということではありません。誰にも頼れず孤立しがちな経営者だからこそ、一人で抱え込んで精神的に追い詰められ、折れてしまっては元も子もないということです。どんな激変にあっても「何とかなる、必ず打開策はある」としなやかに構える『心の余白』を持つことが、正しい判断を下すための鍵となります。
③ 過去の教訓から知る「やってはいけない境界線」
無謀な賭けや自己流の暴走を避け、確度の高い『計算された攻めの姿勢』を生み出すのは、過去の失敗から学んだ「やってはいけない境界線」の把握です。失敗を恐れて縮こまるのではなく、教訓を武器にして挑み続けることこそが、不屈の経営精神です。
3. グループ討論:「失敗や後悔」を明日への糧に
報告後のグループ討論では、「経営上重要なことを学ぶきっかけになった失敗や後悔というのはありますか?」というテーマで40分間の熱い対話が行われました。
各テーブルでは、参加者が過去の苦い決断や外部環境による打撃を本音で吐露し合いました。単なる傷の舐め合いで終わらせるのではなくそこから得た教訓を整理し、「自社で明日から踏み出す次の一歩」を再確認する貴重な時間となりました。
おわりに
中央支部が掲げるスローガンは『会員100%黒字』です。
環境の変化を言い訳にせず、情熱を持って挑戦し続ける経営者集団として、私たちはこれからも互いに学び合い、高め合っていきます。 ご報告いただいた髙城さん、ご参加いただいた皆様に重ねて感謝申し上げます。明日からの自社の経営に、本日の学びを力強く活かしていきましょう!
