第8回経営実態調査報告書 (2026年4月~6月期)

仕入れ高止まりと、価格競争に伴う利益圧迫の危機利益を出すための経営戦略を

今期業況判断DI(前年同期比)は、前回調査から9.0ポイント低下して「-6.6」となり、3期ぶりにマイナス域へ転じた。また、次期業況判断DI(前期比)も前回調査から6.4ポイント低下し、「15.4」となったことから、先行きについても慎重な見方が広がっている。これらの結果から、今期の県内会員中小企業の景況感は全体として低下したといえる。

一方、売上高DI(前年同期比)は前回調査比で0.5ポイント上昇し、「12.9」とほぼ横ばいで推移した。売上が減少した企業の「売上減少の理由」の最多回答は前回に引き続き「国内需要の減少」で45件(n=125件)となり、売上減少企業のおよそ3社に1社が要因として挙げられた。また、採算DI(前年同期比)は前回調査から7.2ポイント低下し、「4.1」となった。採算が悪化した134社のうち、6割を超える87社が「売上数量・客数の減少」を主な要因として回答。「原材料・商品仕入額の上昇」が60社で2位となり、「人件費の増加」は53社で続いた。いずれも4期連続で4割近い企業が利益圧迫の要因として挙げており、コスト負担の増加が依然として経営を圧迫している状況がうかがえる。

分析会議においては、売上関連のDIは総じて横ばいで推移している一方、利益関連のDIは低下しており、価格転嫁が十分に進まず、利益を確保しにくい経営環境が続いていると考えられるとされた。

仕入単価DI(前年同期比)は7.2ポイント上昇して「58.7」となり、仕入価格の上昇が引き続き幅広い業種でみられた。また、次期見通しDIも4.8ポイント上昇して「54.7」となり、今後も仕入価格の上昇が続くと予測される。背景には、中東情勢の緊迫化による影響が強まっていることがあるとみられる。

人手過不足DIは、「やや不足」と回答した企業が減少したため前回調査比で8.6ポイント上昇し、「-34.5」となった。分析会議では、依然として人手不足感は強いものの、仕事量や受注量の減少が影響している可能性も考えられる一方で、外国人技能実習生や外国人材の活用などの人材確保手段の多様化が進み、人手不足への対応が徐々に進展している側面もあるとの意見がみられた。

経営上の問題点(各社上位3位まで回答)では、1位が「仕入単価の上昇・高止まり」が209件(34.3%)となり、3期連続で回答割合が上昇。次いで2位は「人件費の増加」が152件(25.0%)で、回答割合は前回より低下した。前回4位だった「同業者相互の価格競争」が121件(19.9%)で3位に上がり、「従業員不足」は109件(17.9%)と回答割合が低下した。分析会議では、県内受注量の低下から「自社も他県へ市場開拓を進めている」と同業者相互の価格競争など市場環境の厳しさが増す状況を実感する声が挙げられた。

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