第7回経営実態調査報告書 (2026年1月~3月期)
「景況感横ばいも、先行き不安深刻。
〜中東情勢を読み、自社の事業領域の見直しと資金の確保を〜」
〔概況〕 回答総数425件
「今期業況判断DI値(前年同期比)」は前回調査と比べて1.0ポイント微増して「2.4」と横ばいだった。また、「次期業況判断DI(前期比)」は前回調査と比べ2.8ポイントの微増で、「21.9」となり、見通しは横ばいだった。今期業況判断DIは長期的に見れば横ばい状態で、景況感は「足踏み状態」といえる。
「売上高DI(前年同期比)」は-5.1ポイントとなり「12.4」へ低下した。「売上減少の理由」回答数1位が「国内需要の減少」が31件となった。次いで従来トップだった「営業力の弱体化(19件)」が2位となった。「採算DI(前年同期比)」は「11.3」へ微増し、横ばいではあるものの、コロナ禍後(2023年5月)で最も高い数値となった。採算が「悪化」したと回答した76社のうち、6割(42社)が「売上数量・客数の減少」が採算悪化の理由に回答した。次いで「人件費の上昇」(37社)と「原材料・商品仕入額の上昇」(34社)と、3期連続で4割近くが人件費や仕入価格・原材料の上昇が利益圧迫の理由にあげられた。
「仕入単価DI(前年同期比)」は、「51.5」と仕入単価は引き続き各産業に広がって上昇しているとみられ、次期見通しDIも「49.9」と高水準であり、さらなる上昇局面にあると予測されている。人手過不足DIは、「-43.1」と不足感の改善は見られない。「採用が出来ず困っている」との回答企業が85社(20.0%/n=419社)あり、「採用していない」企業を除くと約33.2%と3社に1社にのぼる。
経営上の問題点では「仕入単価の上昇・高止まり」の回答数・割合が最も多くなった(115件、27.1%)。次いで「人件費の増加」が2位で続いた(111件・26.1%)。また、3位は「従業員不足」と前回調査から変わらなかったが、回答件数・割合が増加した(96件、22.6%)。4位には、「同業者相互の価格競争」86件、20.2%と回答数・割合が浮上し、5社に1社程度が市場環境に関わる問題を回答する企業がみられた。
分析会議では、2月28日からのイスラエル・米国のイラン攻撃による石油関連等への影響も議論された。シンナーや建材、包装資材の調達難など、そもそも仕入れが出来ない製品も出てきており、事業ストップに陥るなど仕入単価上昇より深刻化しかねない問題だと議論された。今後取り組むべきは、①思いもよらず予測できない影響にも警戒して情報収集を強化すること、②価格転嫁ができる、価格決定権を持てる商品・サービスづくりに取り組むこと、③国の施策等も利用しながら資金確保など早めに対策することが提起された。
※DI(ディフュージョン・インデックス):企業の業況感や設備、人手過不足などの各種判断を指数化したもので、景気局面などの全体的な変化の方向性や各経済部門への波及度合いを把握できる「拡散指数」です。計算式(百分率表示)DI = (プラスの構成要素の数(「よい」など)-マイナスの構成要素の数(「悪い」など)) / 構成要素の総数×100
〔円安の影響に関する特別調査〕
「現在の円安(1ドル155円前後)」の業績への影響については、「プラスの影響がある」との回答はわずか9社だったのに対し、「マイナスの影響がある」「どちらかといえばマイナス(悪化)の影響がある」をあわせて146社と6割がマイナスの影響があると回答された。マイナスの影響の内容には、「原材料・部品の仕入れが高騰している」が最も多く89件(38.0%)で、次いで「燃料・エネルギーコストが高騰している」が73社(31.2%)だった。
自由記述には海外のクラウドサービスのコスト上昇や、海外富裕層による日本の不動産購入に伴う不動産市況の高騰、外国人技能実習生の仕送り額が減り日本の就労に難色を示すなどの影響が挙げられた。自社にとっての適正な為替レートについては、「わからない・判断できない」企業を除くと、最も回答割合が多かったのは「1ドル120円~130円程度」の回答であり、「現状レベル(1ドル150円~160円)で問題ない」との回答は12社(3.4%)だった。










-1-724x1024-1-600x600.jpg)




