第6回経営実態調査結果報告(2025年10-12月期)

「業況横ばい続くも、我慢の経営と攻めの経営の二極化が進む。積極的な戦略で挑戦を」

〔概況〕

「今期業況判断DI値(前年同期比)」は前回調査と比べて3.1ポイント上昇して「1.4」へとプラス域へ転じた。また、「次期業況判断DI(前期比)」は前回調査と比べ-2.5ポイントの微減で、「19.1」となり、見通しは横ばいだった。今期業況判断DIは長期的に見れば横ばい状態で、景況感は「足踏み状態」ともいえる。

「売上高DI(前年同期比)」では、前回調査に比べ「減少」の割合が低下し、DI値は+2.1ポイントで「17.5」へ微増した。「売上減少の理由」回答数の1位は「営業の弱体化」となった。前々回・前回調査で1位であった「国内需要の減少」は2位となったが、回答数は多い状況である。また、前回に引き続き、「コストアップ・生産性ダウン」が増加した結果、同率2位となった。

「採算DI(前年同期比)」は「11.1」へ微増し、コロナ禍後(2023年5月)で最も高い数値となった。しかしながら、売上DI「17.5」、売上増加企業146社と比べて若干のギャップがある。「採算(経常利益)次期見通しDI(前期比)」は前回調査と比べて下落し「9.8」となった。「採算(経常利益)水準DI」は前回調査比で2.3ポイント上昇し、34.8となった。採算が「悪化」したと回答した78社のうち、6割(47社)が「売上数量・客数の減少」が採算悪化の理由に回答した。次いで「人件費の上昇」(34社)と「原材料・商品仕入額の上昇」(30社)と、前回とき続いて4割近くが人件費や仕入価格・原材料の上昇が利益を圧迫している理由にあげられている。また、「得意先の業況変化」も回答数・割合が上昇した。

「仕入単価DI(前年同期比)」は前回調査より微増し、「52.1」と仕入単価は各産業に広がって上昇しているとみられる。次期見通しDIも「40.4」と高水準であり、引き続き仕入単価は上昇局面にある。

人手過不足DIは-2.0ポイントで「-43.4」と不足感が悪化し、人手不足の傾向は引き続き変化はない。「採用が出来ず困っている」との回答企業が80社(19.2%/n=416社)あり、「採用していない」企業を除くと全体の約32%にのぼる。

経営上の問題点は「人件費の増加」が前回に続き、4期連続で回答数・割合が1位(116件・27.4%)となった。次いで2位は「仕入単価の上昇・高止まり」が105件、24.8%と回答割合が上昇した。また、3位は「従業員不足」と変わらなかったが、回答件数・割合が減少し、(77件、18.2%)となった。

今期の経営上の力点・課題は、1位「経営者の姿勢の確立」が73件(17.2%)、2位は「社員教育」63件(14.8%)、同率3位で「自社内・外部環境の現状把握・分析」と「情報力強化」が61件(13.9%)だった。

<「我慢の経営」と「攻めの経営」で二極化が進む>

今回の分析会議においては、売上の増加理由と減少理由が売上数量の増加と減少と、理由が対照的に両極端に分かれる結果となっており、会員企業の中でも経営の「二極化が進んでいるのではないか」との意見が出された。経営上の力点としては、今回「経営指針(理念・ビジョン・方針・計画)策定・見直し」が1位に再浮上し、「『攻めの経営』の姿勢がみられている会員が増えている」一方、仕入れ価格の高騰・高止まりや人件費の増加に伴い「我慢の経営」を強いられている企業も少なくないとの見方がなされた。

※DI(ディフュージョン・インデックス):企業の業況感や設備、人手過不足などの各種判断を指数化したもので、景気局面などの全体的な変化の方向性や各経済部門への波及度合いを把握できる「拡散指数」です。 計算式(百分率表示)DI = (プラスの構成要素の数(「よい」など)-マイナスの構成要素の数(「悪い」など)) / 構成要素の総数×100

第6回経営実態調査結果報告.pdf

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